おかあさんの参考書

間違った勉強法をやめて、正しい勉強法に切り替えれば学力が伸びる

親野智可等

間違った勉強法をやめて、正しい勉強法に切り替えれば学力が伸びる

「うちの子、勉強はしているのに学力が伸びない。テストの点や成績が上がらない」

このように感じている人はいませんか?

もしそうなら、勉強法を見直す必要があるかもしれません。

というのも、勉強法が間違っていると、勉強時間の割には学力が伸びないからです。

●漫然と漢字の書き取りをする

子どもは、書き取り帳に漢字を何ページも書いて、それで満足してしまうことがあります。

親もそれを見て、勉強をたくさんしたと思ってしまいます。

でも、ただ漫然と漢字を書いているだけだと、漢字はそれほど覚えられません。

もちろん、まったく意味がないとは言いません。

少しは漢字を覚えますし、文字を書くための筋肉が鍛えられることで、書字力は大いに伸びます。

でも、繰り返しますが、思ったほど多くの漢字を覚えることはできません。

書き取りがただの機械的な作業になってしまっているので、記憶に残らないのです。

 

漢字を覚えるためには、書き取りと漢字テストをセットにすることが大事です。

例えば、まず「5分後にこの5つの漢字をテストするから覚えよう」と言ってから練習させます。

そして、実際に5分後にテストをするのです。

すると、かなりの確率で満点が取れます。

そしたら、一つひとつ花丸をつけて大いにほめます。

子どもの実態に合わせて、漢字の数と時間の長さを調整します。

つまり、もっと時間や期間を伸ばして漢字の数を増やしてもいいですし、その逆でもいいということです。

●作業しただけで勉強した気になり、身につくまでに至らない

作業しただけで満足してしまい、内容が身につくまでに至らないということがよくあります。

例えば、次のようなことです。

 

英語の単語カードを一生懸命作って、それで満足してろくに練習しない。

教科書や参考書の内容をノートにまとめて、それで満足して、内容の深い理解や記憶にまで至らない。

教科書や参考書の大事な部分にアンダーラインを引いたりマーキングをしたりして、それで満足し、内容の深い理解や記憶にまで至らない。

 

もちろん、こういったこともすべてムダというわけではなく、多少の効果はあります。

でも、時間をかけた割には成績アップにつながりません。

●問題を解いて丸つけして終わり

問題を解いて丸つけして点数をつけて終わり、という勉強を続けていても、実力は伸びません。

間違えたところこそが勉強すべき部分なので、解説欄をよく読んで理解し、それを記憶することが大事です。

●得意な分野だけ勉強する

計算力は既に十分あるのに、いつまでも筆算などの計算の練習に時間をかけていることがあります。

 

同じ教科の中でも、得意な分野と不得意な分野がはっきり分かれている子もいます。

例えば、筆算などの計算は得意なのに文章問題や図形問題が苦手という子、あるいは漢字は得意なのに読解問題が苦手という子などです。

このような場合、放っておくと、既に得意な計算や漢字の練習に時間をかけて、苦手な分野は避けてしまうということになりがちです。

人間は誰でも、苦手なことより得意なことをやっているほうが気持ちがよいからです。

もちろん、得意分野にさらに磨きをかけることで自信がつき、好循環に繋がることもありますが、成績を顕著に上げたいという場合には不向きな勉強法ということになります。

●復習のタイミングがずれている

勉強した内容は適切なタイミングで復習することが大事です。

復習のタイミングがよければ、少ない時間でより多くの内容を記憶できます。

 

そのタイミングを考える上で一番有名なのが、エビングハウスの「忘却曲線」です。

そして、それをもとにさらに研究を深め、復習のタイミングを具体的に提案しているのが、カナダのウォータールー大学の研究結果です。

それによると、学習直後の記憶を100%として、その後急速に忘却が始まりますが、学習後24時間以内に10分間の復習をすると、100%記憶が戻ります。

そして、次の復習を1週間以内に行うと、5分で記憶がよみがえります。

さらに、1カ月以内に復習すれば、2~4分で記憶がよみがえります。

この研究を参考に、復習のタイミングを設定すれば、効率的に勉強をすることができます。

●親や先生が怖くて緊張している

大人の仕事でもそうですが、緊張しているときは集中力が鈍るものです。

子どもも同じで、勉強しているときに緊張していると集中できません。

 

そして、ほかならぬ親や先生がその原因を作っていることがあるのです。

つまり、親や先生が厳しすぎたり、「また○○できてない。さっき教えたでしょ。ちゃんとやらなきゃダメ」のような否定的な言葉が多かったりする場合です。

こういう場合、子どもは「間違えたらどうしよう」とか「怒ってないかな」などと気になってしまい、集中して勉強内容を理解したり記憶したりすることができにくくなります。

 

ですから、親も先生も、子どもがリラックスして勉強できるようにしてあげることが大事です。

そのためには、否定的に叱るのをやめ、ほめる言葉や共感的な言葉を増やすようにしましょう。

この2つの言葉を増やせば、子どもは余分な緊張から解き放たれ、リラックスして勉強に集中できるようになります。

著者プロフィール

親野智可等
親野智可等
おやのちから

教育評論家。1958年生まれ。本名 杉山 桂一。公立小学校で23年間教師を務めた。教師としての経験と知識を少しでも子育てに役立ててもらいたいと、メールマガジン「親力で決まる子供の将来」を発行。具体的ですぐできるアイデアが多いとたちまち評判を呼び、新聞、雑誌、テレビ、ラジオなど各メディアで絶賛される。また、子育て中の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いた。読者数も4万5千人を越え、教育系メルマガとして最大規模を誇る。ブログ「親力講座」も毎日更新中。『「親力」で決まる!』(宝島社)、『「叱らない」しつけ』(PHP研究所)などベストセラー多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても知られる。長年の教師経験に基づく話が、全国の小学校や幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会で大人気となっている。

教育評論家・親野智可等 公式ホームページ『親力』


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